大好きな風景

私の子供時代は東京の世田谷梅が丘に住んでいました。小田急線の各駅停車の駅ですが、高級住宅地でとてもよい場所でした。高校大学と電車で通う際、梅ヶ丘駅には、国士舘大学の生徒が長ーい学ランを着て、先のとんがった黒い靴を履いていて、駅の階段の下で皆ならんで、「オッス、オッス、オッス」と言って、先輩に対してだと思うのですが、その人が見えなくなるまで連呼しているのです。私にとっては凄~く怖かったのです。大学は市谷にあったので、新宿経由総武線で市谷まで通っていたのですが、これから、4月の始めのこの時期の外堀の沿線風景が大好きでした。この車窓から見る桜が緑と水とのいいバランスでいつまでも変わってほしくない場所です。そして、私の父の遺作ですが、私が25年前に駐在していた時に描いて送ってくれた作品の一つ。千鳥が渕で描かれたものですが、大好きな絵です。日本を離れていた時には特にこの絵の前で学生時代からのことを思い出したものです。素人ながら、とてもよく描けていると思います。真ん中に東京タワーも出ていてなかなかです。